鉄道の線路って同じ幅なのか?

今回は鉄道分野について掲載したいと思います。まず初歩的なものとして鉄道の幅について掲載したいと思います

鉄道の線路幅はまちまち

日本全国に走っている鉄道ですが、線路幅は一定ではないのです。日本で初めて鉄道が開通されたのは1872年となります。当時、鉄道の線路幅は1067㎜(3フィート6インチ)となりました。

日本で用いられている線路幅(軌間)は4種類ある

線路は電車や気動車が走る通路であることはわかっておりますが、軌間は4種類あります。

762㎜(ニブロク、ナローゲージ:黒部渓谷鉄道、名古屋鉄道、四日市あすなろう鉄道など)
1067㎜ (サブロク:JR在来線、小田急電鉄、名古屋鉄道など)
1372㎜ (馬車軌道:都営地下鉄新宿線、京王電鉄、都電など)
1435㎜ (標準軌:JR東海道参照新幹線、近畿日本鉄道※南大阪線を除くなど)
当初、日本での鉄道は標準軌の1435㎜で建設しようと考えておりましたが、国土が山地であることから軌間が広いとその分、敷地面積が必要であるため、1067㎜となりました。
ただし、軌間が広くなるほど、振動が少なく高速運転が可能であることから主に新幹線向けに使用されることになりました。
世界には中国やロシアでは日本の標準軌よりさらに広いゲージで建設されています。これを広軌(こうき)と呼んでおります。

フリーゲージトレイン

フリーゲージトレイン(FRT)は異なった軌間であっても、車輪の左右間隔に合わせて自動的に変換することで可能となりました。
日本ではまだ導入されておりませんが、スペインではすでに実用化されております。
1968年にスペインの広軌(1668㎜)とフランスの標準軌(1435㎜)との間を機関車の入れ替えで直通運転が可能となりました。

日本ではJR四国やJR九州などで試験車両を使った走行試験が行われております。

北陸新幹線(敦賀~京都)で導入される予定ですがまだ、計画段階となっております。

バラスト軌道とスラブ軌道

バラストとは砕石(砂利)のこと

バラスト軌道と道床の一種で、列車が通過する際に衝撃を和らげるために使用するものです。また騒音対策からもバラストを敷き詰めることで緩和することができます。

バラストですが、よく見ると茶色っぽくなっております。これは列車が通過する際、レールの成分である鉄分が車輪との摩擦で、鉄粉となり、バラストに飛散するためです。

マルチダイダンパーやハンドダイダンパーを使って、均一にバラストを敷き詰めることで振動・騒音対策に大いに効果を発揮することができます。

スラブ軌道とは?

スラブ軌道とはバラストの代わりにコンクリート板を用いて、レールを固定する方式です。設置コストはバラスト軌道より高くなりますが絵メンテナンスが容易であることが利点です。しかし、一度、外気温の変化や湿度の変化、コンクリート板の劣化でレールが変形し始めると調整するのが難しいです。

主に新幹線や高架上に作られる場合が多いです。

まくらぎ

まくらぎとはレールの下にし敷くカシや松などの木材のことです。まくらぎは木材が主流となっておりますが、適度な弾力を持ち、外気の温度や湿度に対応しやすいのが特長です。

しかし、風雨にさらされるために木材が膨張したり、腐ってくるため、交換が必要となります。寿命としては15年程度となります。

近年では木材の特長を生かしたウレタン樹脂にグラスファイバーで強化した合成まくらぎが使用されることもあります。木材に比べ、寿命も長く、50年以上持ちます。

 

日本にはいろいろなレールが数多く存在しますので、機会があれば、観察するのもいいかもしれません。